廣弥主馬 / Kazuma Hiroya
2020.01.22( 更新日 2020.01.22 )
写真のネットメディアっていっぱいありますよね。イケてるギャラリーに機材レビュー、専門書レベルのテクニックなどなど、「カメラ」と検索するだけで読み放題です。タダで。
タイムラインに流れてくる絶景写真のありがたみも薄くなって、インスタ映えもすっかり死語になりました。
そんな時代でカメラの神様も世界中にいるのに、今さら写真のコラムをやる意味あるんでしょうか。どう思います?
冒頭から変な感じですみません。結局やってみることにしました。
先天的なセンスに恵まれていないダメなアラフォーでも、コツコツやれば独学で、それなりのポートレートが撮れるようになりますよ
ってことなら、借りてきた言葉じゃなくて実体験で書けそうなんですね。
というのも、1日1時間のお勉強を2年続けたら、趣味が仕事になるレベルまで来れたんです。
全人類みんなカメラマンの時代に、何をどうやってこうなったのか。この辺りまとめてみたら誰かの役に立ったりしないかなーと。
カメラに出会ったのは4年前の37歳で、それまでスマホのカメラロールは空でした。自撮りもご飯も撮ったことなかったです。
女子なら考えられないと思いますが、おっさんはこんなもんです。自分のお父さんがカワイイって言いながらSNS用に自撮りしてたらどうですか、やばいですよね。
楽しみは美味しいご飯だけ。そんなアラフォー真っ只中で「これ一生できるかも」な趣味に出会って、とりあえず好きに撮ってみようと、買ったばかりの一眼レフ片手に出かけた時の写真がこちらです。
昼下がりのサラリーマン。好きに撮ってみようで出かけたのに、ダンサーさんと知り合った直後だったので、こんな感じで座ってもらったらカッコいいんじゃないとか打算したんです。たぶん。
痛々しい。
ハト。何となくカメラをはじめた人は絶対撮りませんか。
何でしょうこの写真。何を考えて撮ったのか全く記憶がありません。
スタート地点はこのレベルで、スライムにも勝てそうになかったです。惨憺たる有様です。なんだこの難しい漢字は。
ご覧の通りセンスもないし、仕事も毎日パソコンがお友達のデスクワークで、テリトリーは職場と天下一品とやよい軒くらいでした。
それが今は若者だらけのおしゃれなカフェで、ノートパソコンひらいて写真を編集する、わりとムカつくタイプのおっさんになりました。こんな写真が撮れるようになったんです。
ハトがヒトになって、趣味が仕事になりました。理数系のエンジニアから小じゃれた写真屋に、とんびがタカになったんです。そんなこんなの2年間でカメラを中心にライフスタイルが激変したんですね。
好きなことを仕事に。みんなこれがよくないですか? 一度はぼーっとそんな未来を想像して、ため息をついたことないでしょうか。
でも実際はどうでしょう、そうじゃない感はたっぷりでも居心地は悪くないし不幸せでもない、むしろ幸せなのでもうこれでいいやに落ち着いてたりしませんか。
ぼくはそうでした。
そんな日常をひっくり返してくれたのがカメラで、このカメラをくれた恩人は、これまでかすりもしなかった華やかな業界のダンサーたちで...。
というわけで、ダンサーありがとうはこのメディアがそれなりになった時に大声で叫ぶとして、当メディアのカメラ記事は、こんな方にオススメしたいと思います。
向いてるかもと思った方はたまに遊びにきてください。もっとカメラが楽しくなるヒントをひとつでも拾ってもらえれば嬉しいです。
そうでもない方は他をあたってもらうか、一緒に天下一品でも食べに行きましょう。
今の時代カメラほど気軽に挑戦できる趣味もないので、仕事、酒、ネットフリックスなそこはかとなく虚しい日々をおくる方にはもれなくオススメです。
例のハトを撮ってからカメラに費やした時間を計測していて、2年間の合計は749時間でした。平均すると1日1時間ちょいです。
できる人から見ればぬるいと思うので、短期間で超サイヤ人になりたい方には向きませんが、ムーミン谷でのんびり派には合う内容でお届けします。
独学スタートで困ったことや、すっ飛ばして損をした基本の基などをお伝えします。技工系の教科書はもう足りているので、他のメディアにおまかせです。
やりたい事を叶えてくれる今の機材で満足しているので、自分が使っている機材は愛を込めてレビューしますが、話題の新商品はたぶん出てきません。
現役メインのカメラは購入時、本体21万のレンズ8万5千円でした。これでも高いですよね。落としたらパーなのに。
でもいいカメラって本体100万、レンズ30万とかするんですよ。正気ですかと。
出力しないと爆発するっていうアートより、誰かの問題を解決するためだったり、道具として使ってもらえる写真を撮っているので、ご紹介内容はデザインに8:2くらいでかたよります。SNSでいいねがいっぱい貰える方向ではないです。
ぼくもです。何とかしたい。一緒にがんばりましょう。
いい写真の定義は人それぞれですが、技術だけで上手に撮るのとは違う方向も大事にしないと、楽しくなくなりそうなんです。こうきたらこう打ち返すだけじゃすぐ飽きそうで。
いいなと思う写真家さんのコラムやツイッターって面白いんですね。言語感がもう写真と完全に一致してて、いい写真だなーがいい人だなーに速攻で重なります。
というわけで、写真力=人間力も大事なテーマにしたいので、ここに関しては安いうまいな牛丼メソッドから離れますが、下手なりにやってて気付いたことは積極的に共有したいと思います。
以上はりきって、といってもたぶん1日1時間くらいのマイペースで運営していきますので、2年後くらいにはそれなりに、誰かの為になるメディアになっていれば幸せです。